第3章 ~弐~FRIEND
それからだ
サラの顔が見れなくて…
気がつくと避けてる自分がいた
「サラの霊圧を感じると逃げる様に…」
「じゃぁどうしてさっきは…」
「まさか此処まで来るとは思ってなかったし…知ってるか?オマエの霊圧って凄い穏やかなんだ。その優しさに触れると何も出来ない自分を認めてしまう気がした。
いや、情けない姿をサラに見られたくなかった――」
その瞬間、急に目の前が真っ暗になり、オレはサラに抱き締められていた
「なっ///急にどうし...(てか顔に胸がっ///)」
「…情けなくなんかない。何も出来ないなんて言わないで」
「……でも実際に――」
「助けられた、それが何なの?一生懸命な人に手を差し伸べて何が悪いの?それに修兵は護ってくれたじゃない…」
「一年達の事か?でもあれはサラが…」
「私は一度、修兵達と闘おうとした。…あの時修兵が尸魂界へ返せって言ってくれなかったら虚が増えて皆襲われてたかもしれない。それに…」
「?」
「修兵は私を護ろうとしてくれたでしょ?」
「何言って…」
「一年生の中に開錠出来る子がいたんだってね?修兵は知ってて私に先導させようとした。…私を護ってくれた」
オレを抱き締める腕に力が籠る
「それに尸魂界に帰った時点で現世には修兵だけだったし、逃げようと思えば逃げ出せた筈なのに、恋次達が来るまで一人で必死に闘おうとした。
そんな勇敢な人を誰も責める事なんて出来ないのよ…」
不意に頬に温かい物が落ちてきた
「サラ?オマエ…泣いてるのか...!?」
出逢ってから初めて見せるサラの涙にオレは驚きつつも戸惑った
「私じゃない…修兵が泣けないから代わりに泣いてるの。泣きそうに笑わないで、辛そうに苦しまないで…一人で抱え込まないで...私はどんな事があっても修兵の味方だから…」
サラの言葉を聴いた途端、オレの目から涙が零れた