白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第35章 咲き誇る華に蝶は優しく舞い降りる
パニックになって
ゲーム機を離し
俺に掴みかかる研磨を見て
俺の心は固まっていく
「研磨、分かったから
ちょっと寝ろ
寝てねぇんだろ?
だから疲れ過ぎてンだ」
研磨の身体を引き離し
落ちたゲーム機をセーブもしないまま
遠ざける
「クロ…セーブしないと…」
「起きたらすりゃ良い
クリアしちまったら悲しいんだろ?」
「でも…」
伸ばす手を払い
強引に布団を引っ掛け
「戻してやるよ…
セーブ地点に…だから
安心して寝ろ」
研磨に声を掛ける
返事は無かったけど
俺に伸ばしてた手は
ユックリベットに落ちて行った