白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第35章 咲き誇る華に蝶は優しく舞い降りる
姫凪を奪い返すなら
きっと今だ。
でも…
「あんな研磨は見たくねぇな…
姫凪もきっと…そうだよ…な?」
出来ねぇよ
俺のせいで歪んだ関係
壊れた研磨
泣かした姫凪
もしここで俺が姫凪を
奪い返したら
もうきっと研磨は戻らなくて
姫凪は自分を責めるだろう
どっちの笑顔も
もう見れなくなる
「大丈夫だ研磨。
傷付くのはオマエじゃなくて良い
その代わり…頼む
姫凪を離すなよ」
ドア越しに小さく呟き
俺は姫凪の家に向かった