白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
『クロ!?待って…なに?!』
「なに?分かってんだろ?
エッチな姫凪チャンは…
ほら、出ろよ?
まだ鳴ってんよ?
お前を呼ぶ音…」
照明の下、焦る顔に手を伸ばすフリをして
携帯をポケットから抜き取る
『クロ…!?何するの!?』
「ん?タノシイコト?
姫凪、出ろよ」
木兎からの着信に
更に煽られる俺のドス黒い感情
分ってる
この電話に深い意味はない。
二人の関係だって終わってる。
それでも、澱んで行くんだ
姫凪に愛された木兎への
木兎を愛した姫凪への
醜く汚い嫉妬が。