白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
どっちにしろ
「まだまだ、だって。
ショボクレ癖ついてっからなァ
ま、ユックリなんとかしてみますぅ」
サンキュ。
少しは前に踏み出せそうだ。
月夜に長い影を落として
枯れそうな華は
光を求めてほんの少しだけ上を向き
まだ少し冷たい風に
フワフワと揺れては
遠い蝶の面影を想った
欲を出せばキリがなくて
それでも欲張りになっていく
お前に会う度確信する
この想いの深さ
届けようか
気付かせようか
いや、まだ早い?
寝返りを繰り返して
次の日の朝を迎えた