• テキストサイズ

【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第6章 真珠を量る女(ロー)




「客が酒を望めば酒を、ジュースを望めばジュースを、情報を望めば情報を・・・望まれたものを出した上で、法外なお代をぼったくる」


空のグラスと、ホリヨシ本人には辿り着けない情報だけじゃ、サービスとしては不十分。


「ぼったくりにも“筋”ってものがあるのよ」


そう言って女主人はニコリと笑う。


「もし無事にホリヨシに会えて、望むタトゥーを入れてもらったら、またこの店に来なよ。その時はとことんぼったくってあげるわ」


するとローも、この店に来て初めて口元に笑みを浮かべた。


「ぼったくられるのはゴメンだが、その時は情報料を支払いにくる」

「あら、律儀ね。取り立てに行く手間が省けるわ」

「こちらにも海賊の“筋”ってモンがあるからな」


“最悪の世代”と謳われ、“死の外科医”の肩書きを持つ、2億ベリーの賞金首。
かつて海賊だった女主人にとっては、今のローなどただの“ボーヤ”にすぎないが、それでも彼は何かを感じさせる。

同じ世代の中では、まるで“麦わらのルフィ”みたい。

それが、これからの時代にとって“良い風”となるか、“悪い風”となるかは分からないが・・・


「楽しみにしているわ」


“海賊王の右腕”として知られる元・大海賊と深い仲にあるシャッキーは、彼への期待からか軽く鳥肌が立つほどの高揚を覚えていた。








/ 1059ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp