藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第6章 ♡Story53♡ ふたりの距離
買出しを済ませ太輔は自宅マンションに向かった。
そしてしばらく歩いているとあっという間にマンションに着いた。
_ガチャッ「ただいま。」
鍵は開いていた、百合は既に帰ってきているらしい。
玄関先には百合がいつも学校に履いて行ってるローファー、そしてなぜか
もうひとつローファーがあった。靴のサイズを見て明らかに男物だった。
「......誰の靴だ?」
(俺は持ってねぇし......徹平君でも、来ているのか?)
徹平君ならなんとなく想像がついた。←
太輔は気にしつつも部屋に上がった。
キッチンの方からは何やら会話をしているような声が聞こえてきた。
(やっぱり......徹平君?)
「おい百合、徹平君でも来ている......のか?」
太輔はキッチンに向かった、しかしキッチンで見た光景は.......
「っ......」
顔を曇らせる百合、
そしてその百合の隣にいる同じ学校の制服を着た男がひとり、いた。
「っおま...これどういう......」
てっきり百合といる奴は徹平君だと思っていた......でも違った。
頭から足まで派手に着崩している、朝偶然すれ違ったアイツだった......
俺が入ってきた時は、何やら親密そうに身体をくっつけてた。
よく見れば百合の手にはひとつのクッキーがあり
カウンターにもいくつものクッキーが置いてあった。
クッキーの他にも、弁当箱が置いてあった......明らかに、
料理をした後だった......。
「......おい、これはどういうことだよ?
お前、ここで一人暮らしじゃなかったのか?しかもコイツ、
隣の部屋の奴だって昼休み言ってただろ......なのに、なんでここにいんだよ?」
なんだそれ?
ってかなんで、アイツがここにいるんだ?
なぜここにいるのかって聞きたいのは俺の方だ......
「っそ、それは......(汗)」
百合の様子は明らかに焦っていた。
「っ百合......なんでコイツが......」
全く、理解ができなかった......
「あ、あのね太輔!」