ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「潤はね僕の大事な弟で宝物なの。
その宝物を傷つけるのは
たとえそれが潤自身でも許せないんだ。
ねぇ…潤、もうやらないって
ちゃんとお兄ちゃんの目を見て言える?
少しでも体調が悪いと思ったり
変だなって思ったらちゃんと
お兄ちゃん達に言える?」
智兄の真剣な瞳。
その真っ直ぐな瞳が心を抉る。
でも…その痛みを先に受けたのはにぃなんだよね…。
「うん、まもるからっ…
ごめんっ、さとに…」
智兄の頬を伝う一粒の涙に手を伸ばす。
指に触れる智兄の体温。
その暖かさはまんま、智兄の心の暖かさのような気がした。
その暖かさにすがるように素直に欲望を口にする。
だって、にい、言ったもん。
変だと思ったら言っていいって言ったもん。
「さとに…ねぇ、もうつらいの…
ここ、あつくて…もう…がまんできないの」
イク寸前で止められた自分のモノに手を伸ばす。
「さとに…たすけて?」
「素直に言えたね?
潤は末っ子なんだから
もっと甘えていんだよ?
本当は甘えん坊のくせに…。
僕たちはみんなそれを知ってるんだから。
あのね、甘えられるのって嬉しいし
兄の特権なんだよ?」
智兄のきれいな指が俺のモノを包み込んだ。