ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「左手だけは自由にしといてあげるね?」
ダイニングテーブルの上に乗せた潤に言う。
さて…どれだけガマンできるかな?
正直、2週間近く禁欲生活を送っててさ、そこに可愛い弟ガ来たわけだ。
しかもさ、自分からお仕置きのネタまで用意してて…。
そのせいかな?普段は入らないいわゆるSのスイッチが入った感じ?
可愛い潤くんを啼かせたいって思っちゃったんだよね…。
涙目の潤の目尻にキスしながらどうやってこれからの時間を過ごそうか考えるだけでワクワクしてくる。
「智にい…俺のこと…嫌い?」
「なんでそんなこと思うの?
潤のこと大好きだよ」
「じゃあ、これ取って」
動かせる左手でなんとか解こうとしてるけど…潤って翔くんと同じで不器用なんだよね…。
だから外せずにいる。
「じゅ〜ん?無駄な抵抗はしないの。
でもここじゃ背中痛いかな?」
固く冷たいダイニングテーブルに寝転ぶ潤。
自分でやったことだけどかわいそうになって来ちゃったんだよね…。
それに暴れて落ちても大変だし…。
結かれたせいで体を縮めてる潤くんの背中に手を回して抱き上げる。
「大人しくしててよ?」
抱き上げた潤くんをソファにそっと下ろした。