ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「もう…動かないでって言ったのに…。
潤?お兄ちゃんの言うこと聞いてた?」
そう言いながら近づいてくる。
その微笑みを湛えた表情に動きが止まる。
やばい…神様、助けて!
そんな願いは当たり前だけど叶えられるはずかない…。
「ほんと、悪い子なんだから…。
それともわざと?」
にこやかな智兄。
……いえ、わざとなんかじゃございません…。
近づいてくる智兄の視線が痛くて少しでも視線から逃れようと体を小さくしたんだけど…。
完全に失敗した…。
「潤くん、なんで僕がやろうとしたこと
わかったの?」
ニコニコしながら、あっという間に俺の右手首と右足首を一緒にしてネクタイで縛った智兄。
「左はどうする?おんなじように縛る?
そしたら、潤くん勝手なこと
出来なくなるもんね?」
さり気なく怖いことをいう智兄だけどやるって言ったら絶対やる人だから…。
首を振ってやめてとお願いする。
「智兄…お願い…ね?
わるいこと…しないから…」
なんとか許してもらうと俺は必死で…。
「そっかぁ…じゃぁ…こうしようね?」
言うが早いか俺の膝を曲げた状態にしてネクタイで戒める。