【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第147章 147話
「そんなことありえないって、思いますよね…。
私も、初めはただ悪役として物語に登場した悪い人達なんだと思ってました。
でもお話が進むにつれて、彼らの過去を知って…その印象は変わっていった…。
幻影旅団として今の生き方を選んだのも、世の中から恐れられる存在になることで、故郷である流星街と子供達を守る為なんです…。
人を殺すことを何とも思っていないのは確かだけど、手にかける相手の殆どは裏社会関わる人達ばかりで
少なくとも彼らが幼い子供を虐殺することは絶対に無いって、私はそう思ってる。」
この発言を聞いて、レオリオが身を引き驚いている。
彼は大きく開けた口から何かを言おうとして息を吸い、目線を少し上げて私からクラピカへ視線を移すと、上がっていた肩を下げて咄嗟にリアクションを抑えた。
「…事件についてはニュースになってたからオレも覚えてるが、確か犯行声明があったって話じゃなかったか?
それが随分前に流星街の連中が事件現場に残していたメッセージと同じだったって…」
「さっきレオリオさんが説明してくれましたよね。
幻影旅団は流星街とコミュニティーの蜜月関係を壊したって。
その通り、旅団と流星街の組織は特別な協力関係にあるわけじゃないんです。むしろ、旅団は流星街の仕組みを変えようとしている。
仮に幻影旅団がクルタ族を襲ったとして、なぜ流星街の犯行声明を残すんでしょうか。
彼らに罪を被せれば誰にも断罪できない。その仕組みを利用した何者かが居たとは思えませんか…?」
「………。」
私と見合ったレオリオは押し黙った。