【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第145章 145話
「オレ…もっと頼ってもらえるくらい、強くなるからね」
ギュッと包むように手を握られて、力強いゴンの言葉が私に響く
無意識に握られた手見ると、思いのほか彼の手は私と同じくらいか少し大きくて…
ふと、ゴンと出会ってからの半年以上の月日をその掌に感じ、当たり前だけれど「大きくなってる」と、そう思った。
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サッとシャワーを浴び、ゴン達の元へと急ぐ
先にレオリオと待ち合わせているというホテルへ向かってもらったのだけれど、もう全員到着している頃だろう。
そんな焦燥感を胸に能力を発動すると、靴の裏がカーペットの感触をとらえた。
「名前か!突然出てくるから驚いたぜ!」
ホテル特有の高級感のある香りと、ふかふかのカーペット
目の前にはソファーに腰を掛けた4人が既に話をしていたようで、私は軽く会釈をしてレオリオとクラピカの間に腰を下ろした。
「お久しぶりです、ご心配おかけしてすみませんでした。」
私がそう言うと、レオリオはニッと笑い、親指を立てるだけの返事をしてくれる。
余計なことは言うまいとする彼の気遣いが私は好きだ。
「これで全員集合だね!」
嬉しそうなゴンが両手を広げてそう言うと、お互いを見合って微笑みを交わす。
私を含めて「全員」と言ってくれたことに少し目頭を熱くしていると、そんな余韻を切り捨てるように、キルアが開口一番最大の課題を投げ込んできた。
「んで、さっきの話の続きだけど…クモの奴らはどうすんの?クラピカは能力に制限をかけてまであいつらを潰す覚悟なんだろ?
名前も来たんだし、オレ達の知らないところで何があったのか説明しろよ。」
クラピカはゴン達に自分の能力について話したのか…
キルアはまだ幻影旅団に賭けられた懸賞金に期待しているのだろう
元々の話でも、旅団を捕まえようとクラピカを誘導していたし、金策についてもきっと諦めてないんだろうな…
主旨を見失わないその姿勢には感心だけれど、一先ず…私はこの子らにひとこと言わせていただきたいことがある…
姿勢を正しスッと息を吸うと、私は大きく口を開いた。
20240617