白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
『離して…お願い…』
「濡れねぇなんて
可哀想に。
俺の精液で中グチョグチョに
してやるから…
痛くても我慢しろよ」
私の身体を片手で抑えこんだまま
器用にベルトを外す音が聞こえる
助けて…助けて…
頭に浮かぶ笑顔を信じられなかったくせに
今にも溢れそうな名前
縋りたくなる大きな手に
零れる涙が
「コレって通報したら
お前終わりじゃないですかァ?」
まさかの声で少し止まる
「黒尾!?
何戻って来てんだよ」
「なんででしょ?
姫のピンチに出て来るのが
正義の味方だからじゃね?
さて、悪者退治の方法は
どれが良いですかァ?
身体?心?どっちを
バキバキにして欲しい?」
首を回し指を鳴らし
私から引き離したトモノリの
胸ぐらを大きな手が掴んだ
「止めろよ、お前バレー部の
主将なんだろ?
こんな事したら部に迷惑掛か…グェッ…」
「だから?
天秤にかけられる様な
賢い頭持ってねぇんだ
今はお前を潰す事しか
頭にねぇよ…残念だったな」
少し宙に浮いた身体
止めてくれと訴えるトモノリ
止めないと…