白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
一つだけハッキリしてるのは
トモノリは私を好きだったんじゃなくて
単純にゲームをしてただけって事
今日が終わったら
「まぁ、別に良いぜ
多分今日で終わるし
好きにすれば?」
私は捨てられる…逃げないと!
助けてって…
誰に、言うつもり?
浮かんだ友達のサクラの顔
でも、その前に過ぎったのは
『クロ…怖いよ…助けて…』
クロだった。
でも、でも…だけど…
「ラッキー!
黒尾がウロチョロしてたけど
そっちは大丈夫なわけ?」
「大丈夫だろ?
オンナ居るらしいし
それにアイツが俺に何か言えた柄かよ?
知ってんだろ?
黒尾のがヤベェって
ファン片っ端しから
手ぇ出してるって噂じゃん
もしかして姫凪がもう黒尾に
ヤラれてっかもって
そっちのが怖いわ」
言え…るわけないよ。
クロもトモノリと同じなの?
ただの噂?
どっちにしても
「黒尾が?
オンナ居るなら大丈夫じゃね?
面倒くさそうなオンナを
あえて食う様な
物好きでもねぇだろうし」
クロにはもう…頼れない。