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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


これでクロも
クロの彼女も
トモノリも
幸せになる…んだよね?

「やった。
じゃあ、行こうか?」

肩を抱くトモノリに頷き
重い足を引き摺って歩く

「またな!」

上機嫌で去って行くトモノリを見送り
部屋のカレンダーに
【デート】と書き込む

『いざとなったら…濡れる、よね
だって私は…トモノリの彼女だもん
もう、クロには相談…出来ないし』

ギュッと力を込めて
落ちそうな涙を抑え込む

今まで相談しつつも
解決に踏み出せなかったのは
"また駄目だった"と
泣き付いて居たのは
相談の終わりを先延ばしにしたかったから…
解決したら口実がなくなって会えなくなるのが
寂しかった…から

それはつまり……って。
今更、だよね。

今更そんな事に気付いても
もうどうにもならない
どうにかしちゃイケナイ

クロには彼女が居るんだもん。
私のせいでクロを不幸に出来ないよ
もう会いに行くのは止めよう
日曜日が終わったら
綺麗に忘れよう

それで良いよね…。

落ちそうな涙を隠す様に
バスルームに飛び込み
熱いシャワーを浴びた
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