白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
[姫凪ちゃん
無事に帰れた?]
シャワーをして戻ると
入ってるクロからのLINE
胸が跳ねて
いつも通り開いてしまうトーク画面
でも文字を返そうとして指が泊まる
何を打つの?
日曜日デートする
お泊りする
楽しみ
送れそうな言葉は浮かぶのに
[大丈夫だよ、ありがとう]
打ちたくない
今更なのに知られたくない
クロがソレをとっくに知ってたなんて
事実を知らずに
[今まで相談に乗ってくれてありがとう
もう、大丈夫だよ]
無理矢理告げた終わり
この言葉が私達を苦しめる事になるなんて
思わなかった
運命の日曜日
気分を無理矢理上げる為に
早起きして
お昼ご飯のお弁当を作った。
朝風呂にも入って髪の毛も
気合い入れてセットして
可愛い下着だって着けて…。
あれ以来返って来ないLINEの事を
考えない様に
[おはよう!
こっちは大体準備出来たけど
どんな感じ?]
トモノリに
明るくメッセージを送ってみた
すると…
[悪い!
ちょっと買い忘れた物があって
ツレと買いに行く
昼前には家に帰る
またLINE入れる]
思わぬ返事。