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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


いつもとは違う挑発的なトーンの先輩の声と
困って詰まるクロの声が
私の頭の上で交差して

「あ~、黒尾もデート?
オンナの所でも行く感じ?」

「…まぁ、そんなとこ。
邪魔して悪かったなァ」

重たく落ちて来る

デート?
彼女…居るんだ。

「またね、姫凪ちゃん」

目を合わせず背中を向けるクロに
返事を返せないまま
後ろ姿を見送ってしまう

「姫凪、どうした?
送るから行こうぜ
なぁ、黒尾にオンナが居るのが
そんなにショック?
…俺はナニ?」

ズキズキする胸は
先輩の言う通り
クロに彼女が居たって事に対してで
でも、それは…

『違います。
クロに彼女が居ても
私には関係ないから…
そんな顔しないで、トモノリ…』

先輩を…トモノリを
傷付けるって事で…
クロの彼女も
きっと同じくらい傷付けてるって
事になるんだよね…?

「マジ?
可愛い事言うね、オマエ…
今度の日曜泊まりに来いよ
もう、待てねぇよ」

『…うん、分かった…』

これが自然なんだよ。
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