白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
ダメなのに…
「ん?なんかついてますかァ?」
『な、なにも!?
イタダキマス!!』
目がクロから離れない
チョコのお菓子を頬張って
コーヒーに口を付けると
熱さが身体を巡って
さっき火照らされた感覚を消していく
落ち着け。
クロは友達なんだから
ドキドキなんかしちゃダメ
クロも私の事は
ただの友達として後輩として
相談に乗ってくれたりしてるんだから
「美味い?」
『うん!美味しい!
クロの淹れたコーヒー好き』
「…!それは、なによりです…
こんなんで良けりゃ
毎日でも…って、何言ってんだろな!」
ソワソワしないでよ、心臓。
そんなのは全部
先輩(カレシ)に取っておくものでしょ?
照れた様に笑ったクロが
私の顔をジッと見つめる
「姫凪ちゃん…」
『な、なに?!』
急にどうした?!
こういう緩急はヤバイよ!
動揺する私に迫ってくる
クロの顔
まさか…そんな…
『だめ…』
「動くなって」
ヤッパリこれは…キス!?
って!ダメ過ぎるから!
私には先輩が!!