白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
固まる私を他所に
二人は話して
研磨くんは出て行く
…出て行く?!って事は
「しばらく帰ってくんな!
姫凪ちゃんビビらせやがって
イタズラが過ぎる!
研磨じゃなきゃ
ボコボコにしてんぞ!」
「クロ怖~い
じゃあ、ごゆっくり」
二人切りって事!?
この状況で
この精神状態で!?
そ、そんなの…
「なに考えてんだ研磨のヤツ…
姫凪ちゃんゴメンなァ?
たまに悪ノリし過ぎる所があるけど
悪い奴じゃねぇんだ」
『は、はい…そうだね…』
「姫凪ちゃん?大丈夫か?
顔色悪くね?」
『ダイジョブ!!
てゆっか、クロ、近…ッッ』
無理ーー!
意識しかしない!!
「あ、あぁ…悪い。
研磨にあんな事されたから心配で…
ほら、熱いコーヒー
俺が淹れたから美味くねぇかもだけど
これ飲んで落ち着きなさいね
あ、こっちは姫凪ちゃんが
前に好きだって言ってたから
研磨に買わせたやつ」
コーヒーとチョコ菓子を私に手渡し
目の前に腰を下ろすクロ
どうしよう、ドキドキするよ
遠い距離がもどかしくなるなんて
オカシイよね?