白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
クロにだけ感じる…。
研磨くんに言われて
クッキリ輪郭が浮きぼられる
そう。
罪悪感の理由の核が。
でも、そんなの…
『ない、よ…
先輩に悪いから
二人切りにならないだけ!
変に勘ぐらないでよ!
お手洗い借ります!』
認められない
認めちゃいけない
先輩にも
親身に悩みを聞いてくれる
クロにだって悪いよ
研磨くんを睨んで
席を立って部屋を出ようとした身体が
「意地っ張り。
素直になれば楽なのに
こんな事されても
何にも感じないんでしょ?
おれにも…」
冷たい手で引き寄せられ
「…先輩(カレシ)にも」
また耳に声が落ちて
更にクッキリ思い知らされる
『研磨くん、何言って…』
「分かんない?
こんな事クロにされたらって
考えてみたら分かるんじゃない?」
クロだけに感じてしまう感情を。
研磨くんの声に脳が素直に反応して
クロを思い浮かべてしまう
今私に触れてるのは
研磨くんじゃなくて…クロ…。
「姫凪…
今、どんな感じ?
続き期待…しちゃう?」
ゆっくりベットに押し倒される身体