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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


その時も気まずい空気はなく楽しくて
罪悪感は消えなくても
薄く薄くなって来てた

でも、その薄くなってたハズの
罪悪感が最近また膨れ上がって来てる

初めとは形を変えて…。

「姫凪ちゃん?」

『は、はい!』

「コーヒー冷めてる
淹れなおして来るから
その間に落ち着いててクダサイ」

苦笑いを零し私のカップを持って
部屋を出るクロ

私が"離れて"なんて
叫んじゃったからかな…
見えなくなった背中に溜息が漏れる

「姫凪って鈍感?」

『え?なに?』

シンと静かになった部屋に響く
小さな声に顔を向けると

「質問変えようか?
クロと二人切りに
ならない理由
彼氏に悪いからだけだって
本当に思ってる?」

ビー玉みたいな目が私をジッと見つめて

「おれと二人切りになっても
ならない気持ちになってるからじゃない?
クロにだけ感じるナニカ、ない?」

ベットから降りて私の隣に座り
耳元で囁く
擽ったさに肩を竦め

『研磨くんとも二人切りにならないよ?
それにクロにだけとか言われても…』

そこまで言って声が途切れる
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