白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
断る事を止め
好意に素直に首を縦に振る
なんだろう、この気持ち。
下心がない笑顔に安易にも安心しちゃった?
それとも…
「なになに?やけに素直だね
良い子良い子
じゃあ待っててね、姫凪ちゃん」
『はい』
甘えたくな…るわけないじゃん!
お腹空いてるから
早く食べたかっただけ!
純粋な好意を断るのは悪いと思っただけ!
…それだけだよ。
及川さんに貰ったオニギリを頬張って
一気にお腹に押し込む
「そんなにお腹空いてたの?
凄い勢いで減って行くけど…
喉詰まるよ?はい、お茶」
絶妙のタイミングで来た
お茶を流し込み
大きく息を吐く
そうだ空腹だったから
変だったんだ
そうに決まってる!
取ってつけたような理由を付けて
無理矢理納得に漕ぎ着けた
私の頭が
「姫凪ちゃんジッとして?
…ハイ、取れた。
俺的に可愛いけど女子的に
こう言うのアウトでしょ?」
『あ、ご飯粒…』
「うん、シンプルなコンビニオニギリも
美味いね」
『た、食べ…!?』
またたく間にパニックで溢れた