白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
計算かと思う程
「良いでしょ!
お腹空いてたんだよ、及川さんは!」
イチイチ胸がドキドキさせられちゃう。
「…なにさ?
そんなに変?
早く作ってよ
姫凪ちゃんのご飯食べたい」
『いいえ。
じゃあ、お肉たっぷりの
ご飯作りますね』
なんとか煩悩退散して
美味しいご飯を作ろうと
背筋を伸ばして
食材に向き合う
「手伝う事は?」
『え?そうですねー…』
「皿洗いでも
野菜の皮むきでも
なんでもするよ?」
そりゃ手伝って貰えるなら
ありがたいけど………
「言ってよ、姫凪ちゃん」
『…じゃあ…玉ねぎの皮と
人参の皮を剥いて下さい』
めちゃくちゃ緊張するんですけど!?
「ピーラーは?」
『ウチ、置いてなくて
そのまま剥いて下さい
…あ、無理なら私が…』
「余裕!得意だし!」
『そう、なんですか?』
もしかして
元カノさんとも
こうやって料理してた…とか?