白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
「布施さん
もう帰るんですか?」
『赤葦さん…ええ、はい。
あ、この部屋の掃除…』
「黒尾さんは居残りでしょう?
黒尾さんにキチンとして帰って貰いますから
大丈夫ですよ
それより…」
部屋から出てきた私に
赤葦さんがズイと近寄って来て
『なにか?』
「頑張って」
ニコリと微笑んで来る
『え?頑張る?何を?』
もしかして立ち聞きされてたんじゃ?
いや、まさかの
私が及川さん好きなの
バレバレだったりする?!
「黒尾さんの時といい
相変わらず
隠せてるつもりだったのが
驚きですが…」
やっぱり!
あ〜…どうしよう…恥ずかしくて
明日から会社行けない…!
「サッサとカタをつけて
ベストな状態で仕事に
参加してください
愛だ恋だ、で
調子崩されると
大変ですから、俺が」
『え?仕事?』
「会社は仕事をするところでしょう?
最近調子が崩れっぱなしで
効率が悪いったらないですよ
そろそろ本調子に戻って貰わないと
困ります」