白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
『ウジウジって…してるけど!
仕方ないじゃない!
経験も知識もないんだから!
オモイケツで悪かったわね!
どうせガチガチオモオモで
面倒くさいオンナですぅ!』
出された飲み物を
グイッと飲み干して
クロを睨む
言い終わってハッとして
”ゴメン”と続けようとした声が
「面倒くさいくらいで
退く様なヤワな男じゃないと思うぜ?
オイカーくんも」
クロの優しい声で止められた
『そう、思う?』
「おー。そう思ってなきゃ
背中おさねぇって。
好きな女を泣かしに行かせる様な
鬼畜男に見えてンですかァ?」
私の頭を撫でながら
「お前が思ってるより
オイカーくんは軽くねぇと思うし
素直になっても良いんじゃね?
不器用でも伝わるモンだって
真剣な気持ちは、さ」
自分も喉を潤す
『不器用過ぎても大丈夫…かな?』
「へーきへーき
当たって砕けろ」
『軽い…砕けたら
嫌だから戸惑ってんですけどー…』
「骨は拾う」