白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
二人きりになった所で
「ハハッ!相変わらず赤葦には
弱いねェ木兎は!
捕まえて正解だった
さぁ、こっちはこっちで
サクサク話そうか」
クロが大きく吹き出して
個室のドアを開けた
『いつの間に連絡したの?
本当に近くに居たなら
すごいタイミングだね』
「一応、仕事終わり声掛けといたんだよ
なんかあったら
木兎の世話頼むって」
まさかの計画的犯行!
『赤葦さんよりクロのが
怖く思えてきた…』
「研磨の入れ知恵ですぅ!
俺がそんな策略家に見えっか!
てか、そんな頭回るなら
お前をオイカーくんになんか
…って、話がズレてるな。
スマン。
とりあえず飲み物持ってくるから
座って待ってろ」
茶化そうとした私の声が
罪悪感に遮られ
沈黙を連れてくる
「だァ!暗くなんな!
責めるつもりで
誘ったんじゃねぇから!」
私の頭を撫でて
部屋を出るクロを見送り
『なんでだろうな
何も悪い所なんかないし
大好きなのは変わらないのに…』
ポツリと呟く