白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
だけどそれ以上に
「もっと…舌の絡ませかた
教えられたいのかな?」
気持ちよくて愛しくて
キミを困らせたくて
堪らない
真っ赤になって
たどたどしく動く舌に
ぞわっと
肌が粟立つのを感じた
「姫凪…」
やっ、ばぃ!
「…ちゃん!
舌の火傷
もう大丈夫そうだね!
及川さんの指ももう大丈夫ー!
でも、包丁怖いから
姫凪ちゃんがやって?
絆創膏借りるね」
このまま口の中
擽って
エッチなキスしちゃいそうだったー!
ヘラヘラと笑って
真っ赤な姫凪ちゃんを
置き去りにして
救急箱を掻っ攫って
リビングのソファーへ
駆け戻る
落ち着け!
紳士に!
ここで強引に迫ったら
また軽いとかチャラいとか
思われちゃうよ!
深呼吸して指に付いた傷に
絆創膏を貼り付ける
ジワッと滲む血
何回か張り替えないと
駄目な程深く切って
ジンジンしてるし
長びきそうだな…これ。