• テキストサイズ

白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第7章 新たな幕開け


顔を赤くして
俺からスーパーの袋を
ひったくる様に奪って
一人で廊下を走って行ってしまった

自分にため息を吐きつつ
靴を脱いで上がると
所々に見える
クロちゃんと居た痕跡

大きめのスリッパ
壁にかかる
男物のパーカーに
ひっそり転がる
バレーボール

駄目だ駄目だ。
上書きなんか
この先いつか出来る

今はまず距離を詰める事…!

姫凪ちゃんに
追いつく前に
大きく深呼吸して

「お腹空いた~
姫凪ちゃん
何作ってくれるの?」

キッチンに顔を出す

『作って欲しいものが
あって買い物してきたんじゃ
ないんですか…
てゆっか、やたら肉ばっかり…』

袋の中を覗きながら
難しい顔をする姫凪ちゃん

「元気出るでしょ?お肉。
なんて言うか…そう!
今日忙しかったし
体力回復…的な?」

クロちゃんとの傷を癒やす為って
言いかけて止めたのは
少しでも意識の中に
クロちゃんを入り込ませるのが
嫌だったから。
/ 1242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp