白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
「興味なさ気!」
「…そう見える?
まだまだ甘いね」
興味ないわけないだろ
キミの一挙手一投足が気になる
いつかまた二人が
元サヤに戻るんじゃないかって
キミが今すぐにでも
姫凪ちゃんの気持ちに
気付いてしまうんじゃないかって
そしたらきっと
キミはあの子を拒めない
抱き締めて
今度こそ離れないだろう
そう思うと
気が気じゃないんだ。
「なんだァ?
変な奴。
戻らねぇの?」
「戻るよ
クロちゃんに戻る所を
邪魔されたんじゃん
赤葦くんに怒られたら
クロちゃんのせいだからね」
「はぁ!?なんでだよ!
って、マジでやべぇな。
戻るか…って
姫凪もまだだよな?
ノンビリしてる場合じゃねぇぞ」
俺が行こうとしてた方向に
足を向けるクロちゃんを
「あ、良いよ
俺が呼んでくる」
引き止める
「…分かった。
早く戻れよ」
「え?あぁ…うん。
分かった
じゃあ、また後で」