白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
いつもの光景なのに
気分が落ち込む
だって、キミは明らかに
『ヒリヒリするだけだから
ホント大丈夫!』
「お前は無理でも
大丈夫って言うからねェ…
どれ?診せてみ?
ほら、あーん」
『…あーん…』
俺の時と違う反応をしてるから。
わざとなのかと思うくらい
俺と同じ行動をするクロちゃん
リプレイでも見てる様なのに
「…大したことねぇと思うけど
結構赤いなァ…
氷舐めとくか?」
『うん、そうする。
ヒリヒリしてるし』
「じゃあ先に給湯室行こうぜ
化粧直しくらいすぐ済むだろ」
『はーい』
素直に甘えるキミだけが違う
俺には見せない顔
俺には聞かせない声で
「素直だねぇ
そんな無防備になったら
悪い狼さんにパックリ
食われちゃいますよぉ?」
『ちょ!バカじゃない!?
一人で行くから
クロは戻っていいよ!』
自然な会話を繋げる二人に
嫉妬が止まらない
「ハハッ!ジョーダン!
ほんっと可愛いね、オマエは」