第7章 新たな幕開け

私が必死で
独り身の決意まで固めてるのに
この人ときたら

『私が一人でご飯って
選択肢がなんでないのか
不満で仕方ないんですが…』

「一人だと
また落ちて飯食わないでしょ
痩せてるのバレてるよ
ただでさえチッパイなんだから
これ以上痩せたら
抉れちゃいそー！」

何故、こんなに強引なんだろうか？

そして、何でこんなに

『ひっどい！』

「それでも、俺は好きだけど」

『ま、また！
揶揄わないでって
言ってるのに！』

私を浮かれさせるのが
上手いんだろう

「はいはい、分かったよ〜
ほら、お腹空いてるでしょ？
岩ちゃん待たせたら煩いし行こう？」

ペースに乗せられてるだけ
私は流されてなんか…と
必死に自分に
言い訳してるけど

『…はい』

「ん、イイ子！」

『ちょっと…手、繋ぐなんて
聞いてない！』

触れられる度に
心臓が潰れそうに
なってるのが分かる

繋がった手は
そんなにしっかり
握られてないはずなのに
私のバカ…。