白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
まだ跳ねる
まだまだ痛む
でも、やっぱり少しずつでも
進みたくて
「怒んなって
スキンシップだよ」
意地悪に笑うクロに
『ホントに相変わらず…』
私も、いつも通り笑って見せて
『お邪魔しました
仕事に戻りますね』
グッと背を伸ばして
顔を上げる
大丈夫。
私達は前を向いて
進んでいけるはずだ。
そう言い聞かせ
改めて
もう恋はしばらくしない、なんて
深く胸に誓った…のに
解せない現実はやって来る
「姫凪ちゃーん
支度できた?」
『…なんで行く事
決定なんですか…
ホントに強引…』
「岩ちゃんも一緒だって。
ついでに宮城から
出て来た後輩も一緒!
可愛くないヤツだけど
害はないから」
『後輩って!
それなら余計に私なんか
いない方が…!!』
「なら、俺と二人で飯行く?
岩ちゃんとソイツ
…国見って言うんだけど、が
飯食う所に
乱入するんだから
邪魔者は俺も一緒なんだよね
だから姫凪ちゃんが
行かないなら
俺もアッチ行かないし
二人切りでご飯
どっちが良い?」