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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第7章 新たな幕開け


向かった場所はトイレ
…じゃなくて給湯室。
新入社員の頃から
お茶汲みもろもろ、で
自分のデスクと同じくらい
馴染みの深いこの場所は
いつの間にか
精神を安定させる場所になっていた

『落ち着け、私。
なに照れてるの!
あんなの本気にしちゃダメ!
全部全部忘れないと…!!』

手で顔を覆い
自分の声を脳に響かせる様に
何度も何度も
”本気にするな”と繰り返す

そんな私の背中に

「どうしたのかなー?」

甘い声がぶつかった

『ひゃ、ぁあ!』

さっきまで言い聞かせてた言葉が
あっさり無駄になり
頭の中は
あのイタズラな笑顔を思い出して
クラクラしてる

そんな所に

「ブッフォッ!外さないリアクションだね
ホント可愛いよね、キミは
ねぇ、今日の夜
空いてるでしょ?
珍しく仕事も落ち着いてるから
チーム皆、定時で帰れるしさ
行こうよ?」

そんなお誘いとか
狙ってるならズル過ぎる
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