白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
なんでって
「姫凪ちゃん、大丈夫?
送るから行こう?」
『まだ飲む!
奢ってくれるって言ったじゃないですか!
及川さんの嘘つき…!!』
絡みがウザい!
じゃなくて。
二人きりになんかなっちゃったら
「でも、ここじゃ
お店の人にも迷惑になるからさ」
『…飲む…付き合ってよ、及川さん…』
「こら…距離近い…」
せっかく我慢して
紳士ぶってる仮面が剥がれそうなんだもん
『飲みたいの…及川さん…お願い』
「…分かった。
飲み直そうか
とりあえず岩ちゃん達に
迷惑かけらんないから
一旦仕切り直そう、ね?」
俺のバーカ。
仕切り直したら
ヤバくなるの
分かってるくせに
『…うん!
及川さん、ありがとう』
この子には
敵う気しないんだよね
「岩ちゃんよ
なんかあったら助けてね
これ、姫凪ちゃんの家の住所
てっぺん越えても帰ってこなかったら
乗り込んで」
「あ?メンドクセ…」
「お願いだから!」