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放課後の図書室
第11章 『デート』
「進むぞ。」
千陽先輩が私の手をつかんだ。
えっ…
お化け屋敷の中なのに
ドキドキする。
千陽先輩はそんなつもりなんてない。
ないはずなのに。
なんで
なんで
顔が赤いの?
バカ。
先輩のバカ。
後輩としか思っていないくせに。
私のこと好きじゃないくせに。
「…千陽先輩の…ばか。」
小さな声で呟いた。
「…だれが『ばか』だ」
千陽先輩が私の顔を見て言った。
「なんでもないです」
「嘘だ。」
そう言った千陽先輩は私の腕をつかみ、引き寄せた。
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