第22章 花いちもんめ✔
「なんで? 奥、ぐりぐりすると凄く締まるよ。ほら、ねえ」
「あァッう…!」
子宮口に口付けていた亀頭が、ぴたりと密着して振動を伝えてくる。
幼い体で子宮を押し潰されていた時は遥かに異なる快楽に、ちかちかと蛍の濡れた視界は眩き弾けた。
「ん、あッはっ」
その度にびくびくと腰が痙攣するように震え、絶頂の波が押し寄せる。
体全体を赤く染め、嬌声を上げる唇からは唾液が滴り。瞳の色は失っていないというのに、成すがままに快楽に溺れさせられる姿。
(嗚呼。嗚呼。なんて綺麗なんだろう)
蛍の背後からその様を見下ろしながら、童磨は感嘆の溜息をついた。
べろりと舌舐めずりをする。
一突きする度に揺れる蛍のなめまかしい腰つきが、汗粒を纏う背筋が、細く白い頸が。薄暗い拝殿内でやけに目に冴えて。
「美味そうだなあ…」
気付けば、誘われるように覆い被さっていた。
ガリッ
「ひぐッ!?」
突如蛍のうなじに鋭い痛みが走る。
振り返らずとも、首筋に感じる吐息に何をされたのか瞬時に悟った。
喰われたのだ。
鋭い牙を立てられ、血を啜られている。
「嗚呼、変だな。蛍ちゃんの血は鬼だから喰えたものじゃないのに。癖になりそうだ」
「っ…どう、ま」
「大丈夫、喰べたりしないよ。でももうちょっとだけ」
「あ…ッ!」
ぴちゃぴちゃと滴る血を舐め取りながら、密着した腰を尚も押し付ける。
一滴残さず搾り取ろうと締めつけてくる甘美な誘いに、うっとりと童磨は頬を高揚させた。
「ハァ…俺ももう気をやりそうだ…っ蛍ちゃんの中に沢山注いであげるね」
「っ!? いや…ッ」
「そっちの方がもっと気持ちいいから、ね…っ」
「ッぃ、あっ…!」
それだけは嫌だと必死に抵抗すれば、首筋に再び鋭い痛みが走る。
押さえ込まれるように牙を突き立てられる様は、まるで獣の交尾だった。
「んん…ッ」
「ぁ、あ──…!」
同じくして蜜壺の奥底へと熱い欲を放たれる。
強制的に迎える絶頂に涙を溢れさせながら、蛍もまた童磨との快楽の波に呑まれた。
稀血の所為なのか。
注ぎ込まれる欲望の熱が、全身に行き渡るようだ。