第4章 猫王子と球技大会
黒子side
『こんにちわーっと』
僕達は急に聞こえた声に動きを止めた。
リコ「えっと…どちら様?」
『通りすがりの高校生です。あ、お構いなく練習を続けてください!休憩時間になったらこの、王子様からの任務を遂行してみせますので!!!』
リコ「王子様?任務?よく分からないけど、それなら椅子を用意するからそこに座ってて!」
『まじすか!何このVIP対応!あれ、嬉し涙で前がぼやける…いでっ!』
いきなり現れた自称女子高生は何もないとこでつまずいた。すると恥ずかしかったのか、ダッシュで椅子に向かって行った。
火神「おい黒子、誰だよアレ」
「…分かりません。主将の知り合いですか?」
日向「あ?知んねーよ。だけど…可愛いな」
リコ「日向君?殺されたいの?」
監督がお怒りモードだったため、僕たちは練習に戻った。チラリと見て見れば、女性はバスケットボールをダムダムとついていた。バスケ関係者だろうか。
リコ「じゃあ10分間休憩ー」
小金井「死ぬー!ドリンクくれー!」
『あ、どうぞ』
小金井「お、サンキュ!って…うわぁ!」
『ムッ…人の顔みて驚くとか凄く失礼ですね!いいですよ、喧嘩ッスか!?』
小金井「え!?お、俺!?」
リコ「じゃないでしょう!」
監督のハリセンが小金井先輩の頭をはたく。
『か、カッコいい!!!あたしを弟子にしてください!』
リコ「え、弟子!?…じゃなくて!あなたは一体誰なの?王子とか任務とか言ってたけど」
『あ、そうでした。とりあえず初めまして。京都の洛山高校1年バレー部、と申します!以後、お見知りおきを!!!』
部員「…京都ぉぉぉ!?」
リコ「え、洛山!?バレー部!?あなた一体何しに来たの!?」
『いやだから、王子直々の任務を遂行するためにはるばるやって来たんですよ!』
火神「だからその王子って誰なんだよ!!!」
『あ、そうか。王子知らないのか…あの、黒子テツヤ君って誰ですか?』
やはり僕でしたか。洛山という点でまさかとは思っていたけど…
『赤司征十郎から伝言を受け取ってきました』
赤司君のお使いでしたか。