第4章 猫王子と球技大会
『あのねぇ!あたしだって遊びに帰ってるんじゃないってば!用事というものがあるの!お分かり?Do you understand?』
―「…ならばどこか1つでもいい。どこに行くかは犬に任せるよ」
『何で王子が不機嫌になってるかあたしには分からない。ま、1つならいつも世話になっているお礼として行ってあげるよ。どこ?』
―「世話を考えると東京以外にも神奈川と秋田に行ってもらう事になるよ。まぁいい。誠凛高校、秀徳高校、桐皇学園。この中から1つ選べ」
…やばい、桐皇学園って言えば最近スポーツに力入れてる高校だよね!?秀徳って言えば超進学校じゃん!ま、洛山もだけど。誠凛って言えば…何だっけ?確か新設校だよね?友達も数人行ってるはず…あ、あそこか!
『誠凛がいい!あたしの家から1番近いし!』
―「それならば黒子テツヤという奴にIHで待ってると伝えてくれ」
『おっけー!我が命にかえt…ってアイツ電話切りやがったぁぁぁぁ!ムキーッ!』
そしてあっという間にGW最終日。あたしは午前中でバレー指導を終え、誠凛高校の前に来ていた。もちろん私服でな!!!
『お邪魔しますよーっと…』
友達「!?何でアンタここにいるの!?京都に行ったんでしょ!?」
『中学の指導を頼まれたんだよ僕は!それにしても変わらないねぇぇぇ!嬉しいよあたしゃ…よっしゃここはこの気持ちを代弁して遠吠えするよ!』
友達「せんでいい!ったく、も変わらないわね。練習混ざる?って何でアンタ私服なのよ」
『無念なり…やりたいけど今日は別件のお使いでね。ねぇ、バスケ部ってどこでやってんの?』
という事で中学時代の友達に案内してもらいました!だってどこでやってるかなんて分かんないもん!友達には何でバスケ部?って言われたけど、そんなものあたしが知りたい。
友達「ほら、着いたよ。私は練習に戻るから。またメールするね」
『ぐすっ…ありがとうありがとう!このご恩は一生忘れm』
友達「忘れていいから。その目薬涙相変わらず腹立つからやめなさい。じゃあね」
友達に手を振り感動の再開を後にした。…感動してたの、あたしだけじゃね?くっそー、まだ数か月しか経ってないのに薄情になりやがって…って昔からか。
なんて思いながら体育館のドアに手をかけた。