第12章 猫王子と体育祭
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友人「…ちょっと、どういう事?」
『…あははは~。そういう事ですね』
瑞穂「ちょ、まじで!?アンタどんな手使ったのよ!?」
『使ってねーよ!つーかあたしが好き好んで色恋なんざすると思うか!?』
全員「「「「「「「無い」」」」」」」
『お前らあたしの事女だと思ってねぇだろ!!!』
全員「「「「「「「うん」」」」」」」
『帰れぇぇぇぇぇぇ!!!!!!』
つーか赤司の奴何爆弾発言してくれてんだよ!あれか!猫耳ハチマキの腹いせか!!付けてもないくせに!
『で、本当に皆揃って何しに来たわけ?』
春「おばちゃんが体育祭見に行くって母ちゃんに言っててさ、その日は部活も休みだったから一緒に行けば?って言われたんだ。それをコイツラに言ったら皆行きたいって言い出して、おばちゃんとおじちゃんに同伴してもらったんだ」
『は!?お父さんとお母さんもいるわけ!?』
友人「うん。ビデオカメラ持って張り切ってたよ」
『まじでか…恥ずかしい…超恥ずかしいんだけど…』
春「で?さっきのアイツ…赤司の話は本当なわけ?」
『…本当デス』
あぁぁぁだから春にバレるのだけは嫌だったんだよ…こういう時の春まじ怖いからなぁ。赤司不機嫌バージョンみたいに。
春「はぁぁぁぁ。断ったのは?いつもの理由?」
『…うん』
春「何でお前はいつもそうなんだよ…」
『あたしが悪いのか!?つーか春には関係ないじゃん』
春「…あっそ」
あ、やばい。本格的に春の機嫌損ねたわ、コレ。こうなったらマジでめんどくさいからな、春は。
友人「ちょ、お前ら京都まで来て喧嘩とかやめろよな~。春も、心配なら心配だって言えばいいじゃねぇか」
春「なっ!別に心配なんかしてねぇよ!…チッ。悪かったな、」
『お、おう…』
春はセットしたあたしの頭をポンポンと叩いた。昔は同じくらいの背だったのに、いつのまにかもう見上げるまで成長している。悔しい。