第12章 猫王子と体育祭
赤司side
春「1年で主将!?先輩とかいねーわけ!?つーか標準語?」
「上級生はいるよ。だが主将は僕だ。標準語なのは、僕は君達と同じ東京出身だからね。中学は帝光中だったよ」
瑞穂「帝光中…赤司…あぁぁぁぁ!もしかして、キセキの世代の主将だった赤司君!?」
「そうだよ。知ってるのかい?」
瑞穂「知ってます!もちろん知ってます!私達の学年で知らない人はいませんよ!」
「…だそうだが?ポチ」
『ピ、ピュ~♪』
キセキの世代を知らなかったを見ると、汗を浮かべながら下手くそな口笛を吹いた。
瑞穂「私、黒子君と同じクラスなんです!黒子君とは友達で火神君っていう男の子とキセキの世代のお話を少ししました!」
「火神、ね。テツヤの新しい光だね。テツヤにも君のような友達が出来て、僕も安心だよ」
瑞穂「わ、私も黒子君に赤司君のようなカッコいい友達がいて安心です!!」
『どんな安心の仕方だよ!!!つーか何で瑞穂は敬語なんだよ!ていうかあたしツッコミしかしてないんだけど!?』
ギャーギャーと騒ぐの口を、溜息と同時に塞いだ。
「少し静かにしていろ。それで、そちらも自己紹介してくれると助かるんだが」
僕は全員に向けて言葉を放ったが、本当に聞きたかったのは1人だけ。あの春とかいう男だけだ。
春「俺は新城春(しんじょう はる)。とは生まれた時から家が隣同士で、所謂幼馴染って奴だな。残念だけど」
『むむむむむーーー!』
の口を僕が塞いでいるから何って言ってるか分からないが、多分最後の言葉の反論だろう。
「そうか。せっかく東京から来たんだ、ゆっくりしてってくれ。それと1つ訂正だ」
僕の勘だが、新城はの事が好きだ。だからこそ、言っておかなければならない言葉がある。
「僕はの事が好きだよ。だがコイツはそうじゃないみたいだ。だけど僕は諦めるつもりはない。…先に行ってるよ、。次の競技までには戻って来い」
をその場に置いて、僕は赤組の応援席へと戻って行った。