第1章 最底辺だって、幸せは身近に
「…チョロ松…?」
「…あ、あれ?!」
「大丈夫?」
正気に戻ったのかな。キョトンとしてる。
「な、なんか、ボーっとしてたかも」
「う、うん…」
こっちが拍子抜けしちゃう。
正直、男の顔してたっていうのかな。色気さえ感じたかも。
「シャワー、浴びてきたら?タオルとか、自由に使って良いから」
「あ、ありがとう…」
チョロ松は、ゆっくり立ち上がると浴室に行った。
「…やっぱり、緊張してるのかな…。ていうか、あんな顔されたら、私も緊張しちゃうよ…」
チョロ松が触れた首筋が、熱を帯びていた…