第26章 帰郷
「ええ…この度はお騒がせ……したのと共に、ただの腐れ縁の知り合い程度であるにも関わらず、蝶さんの親友などと宣い、誠に申し訳ありませんでした。尚、勝手にこちらに来てしまったため、宿探しは自力で行い、最悪の場合には蝶さんに頼ることなく野宿を……ってちょお待て!!泊めてくれたってえてやろお前!!!」
「平子さん動かないで、消毒しづらいから」
「す、すまんすまん」
誓約書…三日もこっちに滞在することになった真子にそれを読み上げさせ、誓わせる。
「んで?結局なんなのお兄さん、ストーカー?」
「さっき説明したやんけ、俺は死神!!護廷十三隊の五番隊隊長!!」
『職務放棄でとっとと隊長交代すればいいのにこんな奴…』
「お前俺の執務室来るん大好きな癖して何言うてんねん今更…」
『誰が大好きだ、誰が!自惚れんな!!』
「こっちちゃんと向いてから言えやこのツンデレ女」
誰がツンデレだ!!と消毒液の入ったプラスチック容器を投げつける。
「ほら蝶、その辺にしてやれ…俺の方に助け求められんのめんどくせぇから本当」
「なんでお前と喜助にはあんなに素直やねん!?不公平にも程があるやろ!!」
「久しぶりすぎてどう接していいか分からないんじゃねえの?」
「それが割と昔からこんな感じで…いや、もうちょいマシやったな。こいつなんでこんな……ひよ里の影響かあいつほんま…!!」
『ほら、すぐまたひよ里の事…』
「そこで妬くんならとっととデレろやお前!!!?」
「「「えっ、これ妬いてんの!?」」」
ふん、と中也に抱き着けばまたあやされる。
「あーもう…俺帰っていいか?平子連れて帰ればいいんだろ?」
「はあ!?んなことしたらあかん!!俺澪の制服姿楽しみにしとったんやから!!!」
『え…』
「「「なんだこの既視感…」」」
まさかの目的に頭の中がグルグルする。
『…先生、三日間制服以外で登校していい?一生のお願い』
「ち、蝶…あんた……なかなか強情ね?着てあげなさいよ制服くらい、いつも着てるんだし」
『や、やだ…死んでも嫌。こいつが喜ぶようなところなんか…』
「愛情表現がなんでそんなにひねくれてんのよ…」
イリーナ先生にさえ突っ込まれた。
『わ、私は中也さん一筋なの!!!』
「その中也さんも制服姿が見てぇなあ?」
『先生ストック貸してください』
「……」
