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第26章 帰郷


『十二番隊見学もこんなところ…ってなったらあとは、やっぱり冬獅郎可愛がりに行くしかないよねぇ』

「あいつほんま役得な奴やで…おいおい、あいつ中身大人やぞ!?卍解つこてる愛だ!!あんな可愛らしくなかったぞ!!?」

『何よ、大人になったらなったでかっこよかったんでしょ?どうせ』

『あれやから嫌いやねんイケメンは…』

真子のぼやきを無視して中也の背の上で少しまた和む。

しかし十番隊隊舎へ向けて扉を作った際、阿近にあの…と引き止められた。

「…あの人連れてってもらっていいっすか?あんな人間扱えるの姐さんくらいしかいなくて」

『ごめんね親馬鹿で…喜助さん、乱菊さんに会いに行くけどついてこないの?』

「澪さん、あっしはいつでも貴女について行きますよ」

キリ、といい顔になって一瞬でこちらにやってきた喜助さん。
調子のいいことを言うので目の前でお灸を据えてやろう。

『美人さんに会いたいがために意識取り戻してきた喜助さんなんて知りません。どうぞ他のお方と仲良くやってください』

「澪さん!?そんな、美人に会いたいがためにだなんてことな『乱菊さんの名前で釣られたくせに』澪さんの声に反応して来ただけですよ…ってなんでそんなに拗ねちゃうの!!?」

「え、拗ねてんのかこれ?」

「めちゃくちゃ拗ねとる…ほら、とっとと日番谷はんのとこ行こうや?可愛がるんやろ?」

『いいもん、シロちゃんに慰めてもらうからぁ…っ、どうせみんな胸がおっきい美人さんが好きなんでしょう!!?』

「えっ、それお前じゃね?」

『へ、…っ……!!!?』

動揺して聞き返してきた中也にノックアウトされた。
参りました…やっぱり強いです私の旦那さん。

『…もう蝶中也さんに殺されそう』

「ははっ、可愛らしいこった…んで、移動するのか?」

『するぅぅう…中也さん中也さん、甘納豆食べたい』

「今から?それとも戻ってから?」

『今から食べるのは食べさせられるからいいのー…戻ってからも食べる』

「了解」

「「こんな近くに最大の敵がいましたわ…」」

何故か意気投合する真子と喜助さんに構うこともなく、そのまま扉の中に案内した。
すると突然、柔らかい物体に顔面を突撃される中也が…

見えるのは綺麗なオレンジ色の髪。
桃色の布に…大きな胸。

『…蝶先に帰っていい?』

「〜〜〜〜〜!!!?」
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