第29章 特別編 天は大野のケツよりも青く
そんなこんなで、札幌からドームツアーが始まる前日。
俺たちは初回ということもあって、前日から札幌入りしてたけど、和也は収録があったから夜になってから合流した。
会場で機材の記録待ちをしてるときに和也が現れた。
「おはようございまーす!よろしくお願いしまーす!」
挨拶しながら入ってきて、どすっと俺の横に座り込んだ。
「どうよ?翔さん」
「ん…見てみ…?」
相葉ちゃんと一緒に、花道の反対側に立ってる翔ちゃんを指さした。
「お。笑ってる…」
「うん…大丈夫そうだよ?」
「そっか…良かった…」
ぐいっと俺のかぶってるキャップのつばを下げられた。
「…あにすんだ…」
「そんな鼻の下伸ばしてみてんじゃないわよ…」
「えー…?」
「ま、たしかにあの笑顔は…かわいいやね…」
「だろ…?」
つばを人差し指でくいっと上げると、翔ちゃんの方を見た。
相葉ちゃんと立ち話をしながら、なんだかきゃらきゃらと笑っている。
なんかねえ…
あれから、すっごい素直になったっていうか。
かわいいんだよねえ…
やっぱね、恐怖心があるってことをまず認めないといけないんだって。
認めるためには、やっぱ素直にならなきゃいけないとかで…
すっかり帝王は鳴りを潜めた。