第15章 タイガーリリー
朝は来る
時間は進んでる
また今日と同じ明日が来る
消えてしまいたくても、俺は俺であって…
なんとか身体を動かして、迎えにきたマネージャーの車に乗って現場に向かった。
その日1日、なにをしていたのかわからない。
けど、仕事は終わった。
その時に聞かされた事故…
頭を打ったと聞いて、何も考えず病院に向かってもらった。
とにかく顔を見たかった。
謝って…
いや、謝っても許しては貰えないだろう
でもとにかくもう一度会いたかった。
身勝手だってわかってる。
後悔してるって言っても信じてもらえないだろう。
いっそぶん殴られて、罵倒されたかったのかもしれない…
本当に俺は身勝手で…どうしようもない男で…
俺のエゴだってわかってるけど、病室のドアを開いた。
眠ってる顔を見て、安心した。
頭の包帯が痛々しかった。
手を伸ばして頬に触れると、温かかった。
でも、目を開けた翔は…
何も覚えていなかった
俺のこと、消してしまった
それほど、俺のつけた傷は深かったのだ。
俺のこといなかったことにしてしまうくらい…
許せなかったんだ…