第15章 タイガーリリー
腕を広げると、ゆっくりと和也は近づいてきて椅子に座る俺の膝に乗ってきた。
俺は和也を横抱きにして抱きしめた。
「…寂しくなっちゃった…?」
「ん…」
きゅっと俺の首に腕を回して抱きついてくる。
俺と同じボディソープの香りが漂ってきた。
「後ちょっとだから…待ってて…?」
「うん…」
ぎゅっとパジャマの上に羽織ったニットを握ると、そのまま動かない。
「邪魔しないから…ここにいてもいい…?」
「いいよ。なんか羽織っておいで。寒いから」
「うん」
部屋をでていくと、ガウンを羽織って戻ってきた。
そのまま隣にある椅子に座ると俺を見つめてる。
俺はパソコンに向き直って、作業を開始した。
そのまま暫く没頭して、ふと見ると目が合う。
…犬みたいだな…
遊んでくれるのを待ってるみたい…
30分ほどでなんとか目処がついたから、パソコンの電源を落とした。
「もういいの?」
「うん。終わったよ。寝ようか」
立ちあがって伸びをすると、和也の手を取って寝室へ向かった。
「翔…?」
「ん…?」
「なにか、思い出した…?」
ぎゅっと俺の手を掴んで、何かを堪えるような顔をする。
「いいや…」
「そっか…」