第14章 きみどり scene5
その後、相葉ちゃんは家まで送り届けてくれて。
にこにこ笑顔を残して帰っていった。
二人でマンションに入ると、なんだかたった3日しか離れてないのに、一ヶ月も二ヶ月も帰ってなかったような感じで、懐かしかった。
玄関に入ると、かずの手をぎゅっと握った。
「…ん?…」
「おかえり、かず」
なんだかわからないけど、そう言いたくなった。
かずはちょっとだけ驚いた顔をした後、にっこり笑った。
「…ただいま、さと」
そう言って、俺にぎゅっと抱きついた。
「ただいま…」
俺の胸に顔を埋めて、本当にしあわせそうに言った。
かず…
なにがあっても、俺はかずのことだいすきだよ。
胸の中にたくさん詰まってるぽあぽあは、かずしか作れないんだから…
「さ、入ろ?」
「うん」
靴を脱いで家に上がると、二人で手を繋いでリビングに入った。
ちょうど、夕焼けが部屋に差し込んでた。
綺麗なオレンジ色に染まる部屋は、なんだか別世界みたいだった。
「綺麗だね、さと…」
「うん…綺麗だな、かず…」
かずがふんわりと笑った。
その笑顔は、今までみたことのない笑顔だった。
とても綺麗で目が離せなかった。
「…どうしたの?」
「ううん…」
そっとかずを抱き寄せた。
「かず…」
「ん?」
「愛してるよ…」