第11章 グレイscene4
その日は無事に初日を迎えることができた。
ほっと全員で胸をなでおろした。
明日は東山さんがゲスト出演してくださるから、リハが早い時間からある。
いつもなら初日打ち上げがあるんだけど、俺はオリンピック関連でやることもあったから、早々に帰ってきた。
荷物を片付けながら、ノートパソコンとテレビをつける。
メールでZEROのスタッフからの競技結果などのまとめを見ながら、テレビのニュースに見入る。
メモを取りながらテレビを見ていたら、いつの間にか眠ってしまっていたみたいで…
「翔ちゃん…翔ちゃん…」
雅紀に揺り起こされるまで、爆睡してた。
「あ…あれ?雅紀、打ち上げは?」
「もうお開きになったよ?」
「え…?」
時計を見たら深夜の2時を回ってた。
「あ…もうこんな時間…」
「翔ちゃん…こんなとこで寝てたら風邪引くだろ…?」
ダイニングテーブルにごちゃっと物を広げたまま、俺はそこに突っ伏していたらしい。
「ああ…うたた寝してた…」
ふとテレビを見ると、競技の最中だった。
「あっ…やべ!始まってる…」
思わずリモコンを握りしめた。
「翔…」
雅紀がやんわりと俺の手を握りこんだ。