第11章 グレイscene4
でも次の瞬間、ニノは俺に抱きついてきて。
「それは…俺のことだよね?」
潤んだ目で俺を見上げると、泣き出した。
「相葉さん言ってた…俺が一番長い友達だって…20年…それって俺のことでしょう?」
そうだった…
こいつは勘が異様に鋭いんだった。
その日から、俺達は付き合ってる。
だけど…
友達期間が長すぎて、えっちどころか、キスすらもできてないって状況で…
もういい年したおっさんが…
潤が呆れるのも無理はなかった。
「相葉さん…よく我慢してんね…」
「言うな…俺だってそろそろ限界だ…」
ニノが眠ってしまってから、俺達はこそこそと会話してた。
「じゃあ、さ。今からシたら?」
「は、はああ!?」
「誰にも入らせないようにしとくからさ…30分くらい誰もいれねーから!ね?」
そういうと潤はいそいそと荷物を持って立ちあがった。
「じゃあ、がんばれよー!」
「ま、待てっ!阿呆!」
「んー…もお、静かにしてよぉ…」
ニノがソファで寝返りをうつ。
うつ伏せて居たのが仰向けになって、しどけなく右手をソファの外に投げ出してる。
Tシャツの隙間から見える二の腕の白さ。
思わずゴクリとつばを飲み込んだ。
付き合いだした頃から、ニノが映画で忙しくなって。
ふたりきりで会えなくなってた。
こんなチャンス…ないのかもしれない…
そっとニノに近づくと、床に座って顔を眺める。
少し笑ったみたいに閉じられてる唇に指で触れてみる。
「ん…?」
寝ぼけた目を開いたニノは、俺の顔を見るとさっと頬を朱に染めた。
「まーくん…」
か細い声に、俺の身体は一気に熱くなった。
「ニノ…」
顎に指をかけ、上を向かせると顔をゆっくりと近づけた。
「あー疲れた…ん?」
楽屋のドアが開いて、翔ちゃんとリーダーが中に入ってきた。
俺達の姿を見て、二人は固まった。