第11章 グレイscene4
「ごめんね?急に押しかけてきて…」
一時間後、ニノは俺の家に来ていた。
「ううん…」
泣きはらした目に、ニノは気づくだろうか…
冷蔵庫からビールの缶を取り出してニノの前に置いた。
「ここ、座って?」
ニノは俺の顔を覗き込むと、腕を引いて俺をソファに座らせた。
「なにが…起こってるの…?」
「え…?」
「潤くん、ずっと様子がおかしい。なにか俺たちに言えないこと、起こってるんじゃないの…?」
「別に…」
真剣な目に思わず目を逸らして、キッチンを見た。
あのゴミ箱に…鳥がいる。
「キッチンになにかあるの…?」
ニノは立ちあがってキッチンの方へ歩き出した。
「だっ…だめだって!なにもないから!」
キッチンに入ると、腐敗臭がするくらいだった。
何日前からあんなもの置いてあったんだろう。
ニノの腕を掴んで止めるけど振り払われた。
キッチンに足を踏み入れたニノの動きが止まった。
「潤くん…これ、なんの臭い…?」
「なんでもな…」
「これ、ただのゴミの臭いじゃないよね?」
ニノはゴミ箱まで歩いて行くと、蓋を開けた。
ためらいもなく手を突っ込むと、あの袋を取り出した。
「えっ…」
すぐに袋をゴミ箱に投げ入れて、ニノは俺の顔を見た。
「どういうこと…?これ、嫌がらせだよね…?」